このブログのサイトマップ

2022年02月20日

検索 「サイって?」2 <泉小太郎伝説の実際(14)>

「犀」が動物の「サイ」ではなかったとすれば何だったのでしょうか。

僕は泉小太郎伝説の中に出てくる
「犀龍」の背中に乗って堤をつきやぶるシーンから
「犀」とは治水工事で使われる掘削機のようなものではなかったかと考えたのです。
古代に使われた材質とすれば、木か石かと思い、僕は下図のように治水用の土木機具「犀」をイメージしました。




鉄などはあったとしても、まだ希少だったと思われるので、「犀型」もしくは「つの型」の巨石が使われて、土木工事をしたのではと思ったのです。
そこで、まずは現代に使われている土木機具、農耕機具を検索してみましたが、「犀」というものは検索できませんでした。

次に、古代の土木機具についても調べてみようとおもったのですが僕の力では見つけることができませんでした。
ただ、実際に治水工事は行われたので「犀」ではなくとも、何らかの大型機具が使われたのは間違いないと思われます。穂高神社に伝わる「お船祭り」がその大型土木機具の治水工事が形を変えたものかとも思ったり、全国各地にある「天の磐船(いわふね)」信仰は古代の土木機械の名残りではないかとも考えましたが、思うように検索ができませんでした。
とにかく、古代に治水工事が行われていたとしたら、何かしらの材料を使ったはずです。僕はそれを犀型の巨石と考えて、巨石にまつわる場所を検索したのですが、これという決定打は見つけることが出来ませんでした。

また、長野県内には「犀」もしくは「才」の名のつく場所が結構あります。
関連もあるかといろいろ探りましたが思うような発見は見出すことができませんでした。

そして、しばらくは「犀」の探索を休止しました。



泉小太郎伝説の実際を最初から読む
泉小太郎伝説を調べまくるの 目次はこちら  


Posted by 泉小太郎研究家 at 17:19Comments(0)泉小太郎伝説の実際

2022年02月20日

検索 「サイって?」1 <泉小太郎伝説の実際(13)>

サイ

穂高神社にある泉小太郎像の「犀龍」(さいりゅう)のインパクトが強くて、はじめ「動物」の「サイ」を使って治水工事をしたのではないのかと仮説をたてました。

その後、動物の「サイ」の出生を探ってみましたが、中国以北の犀は絶滅していることもわかり、最終的には、古代の船を考えれば、サイを乗せて日本に上陸するなんてことは出来るわけがないという あたりまえの結論を得たのでした。

(ちなみに絶滅の要因は、角を妙薬と考え、皮を防具として使ったことによる乱獲が原因だったそうです。)

となると「犀」とはなんなのかということです。

この地に「犀」の名が伝わった時点では、すでに「犀」という漢字がつくられた中国にも「犀」はいなかったのです。
「犀」という何かがこの地に伝わったのでなければ「犀」という言葉がこの地に伝わることもなかったでしょうし
「犀龍」なんていう特殊な単語がこの地に残ることもなかったはずです。

「犀」という何らかのものの探索がはじまりました。

犀といえば「つの」が特徴的です。紙芝居ではたつのこ太郎は母親である「犀龍」を操り堤に何度も体当たりさせて切りひらき田畑を開拓します。
この風景は、まるで掘削機械が土砂を切り崩す風景に似ていませんか?



泉小太郎伝説の実際を最初から読む
泉小太郎伝説を調べまくるの 目次はこちら  


Posted by 泉小太郎研究家 at 06:11Comments(0)泉小太郎伝説の実際