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2022年03月14日

検索 信玄堤4 <泉小太郎伝説の実際(40)>

 この信玄堤には治水的に特徴的なものが、
「1年に一回行われる祭り おみゆきさん」と
もう一つあります。それがこれです。聖牛

聖牛 説明

名前を「聖牛」といいます。
近くに説明の看板が立てられていましたので、それを書きます。

『聖牛(せいぎゅう)』
『富士川は日本でも有名な流れの川です。このため大雨の時には、たびたび荒れ狂います。現在のようにコンクリートも機械もない大昔に荒れ狂った川の洪水を防ぐことは大変なことでした。
 この「聖牛」は洪水の流れを弱めるために考えられた日本で有名な古い河川工法のひとつで、戦国時代のこの甲州が発祥の地といわれています。見てのとおり三角の形をしているので、上の部分が牛の角のようにみえるためこのような名前がついたといわれます。
 「聖」の意味ははっきりしませんが、現代風にいえばスーパーとかウルトラという意味だろうともいわれています。(後略)』

「聖牛」たしかに、流れを乱すことで流れと流れをぶつけあい、水力を分散させるには画期的な工法です。戦国時代、甲州の発祥とありますが、これなら古代でも作れます。この聖牛もそれまでの伝承はなく、戦国時代にこの甲府に突如として登場しています。

次ににこの名前ですが
「聖牛(せいぎゅう)」この名前の言われもわかりません。聖の字が「ウルトラ?」で、牛は「三角に木を組み合わせて牛の角に見えるから。」とされています。
 でもこれは「犀龍(さいりゅう)」もしくは「犀牛(さいぎゅう)」もしくは「犀(漢字として)」から来ていないでしょうか?
 「犀」は戦国時代の民衆は知らなかったと考えられますので、のちに、牛の字があてられたのかもしれません。現に犀の字の中には牛があります。そこから「犀龍」もしくは「犀牛」もしくは「犀」が変換されて「聖牛」となったと推測できないでしょうか。「聖牛」の名の由来も発祥もまったく不明です。
「聖」のこの地区での他の用法に関してはまだ調べきれていないので何とも言えませんが、他で使用される例があまり見られなければ「聖」が当て字であり、最初は「犀」だった可能性が高いのではないかと考えます。

僕にはこの「聖牛」が、「2本角の牛」ではなく、「1本角の犀」に見えますがいかがでしょうか。

聖牛
サイ



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Posted by 泉小太郎研究家 at 20:35Comments(0)泉小太郎伝説の実際